2024.11.08
解体業に必要な許可のすべて!解体工事業登録と建設業許可の違いを徹底解説
解体業を始めるにあたり、許可の取得は欠かせません。本記事では、「解体工事業登録」と「建設業許可」の違いや、それぞれの取得条件を初心者向けにわかりやすく解説します。さらに、500万円以上と未満の工事で異なる手続きや、資格を持った技術管理者の重要性、違法業者を見極めるチェックポイントも網羅。信頼できる解体業者として活動を始めるための基礎知識をお伝えします。
解体業とは?
解体業とは、建物や構造物を取り壊し、土地を更地にするための業務を指します。解体作業は、木造、鉄骨、鉄筋コンクリートなど、建物の構造や素材に応じて異なる手法と機材を使い分け、安全かつ効率的に進めることが求められます。また、解体工事は周辺環境への影響を最小限に抑え、法令を遵守することが重要です。そのため、適切な許可を取得し、専門の資格を持った技術者が作業に従事することが必須となっています。
解体業に必要な許可とは?
解体業を合法的に行うには、特定の許可を取得する必要があります。代表的な許可には、解体工事業登録と建設業許可の2つがあります。これらは解体業の規模や内容に応じて必要とされるため、理解が不可欠です。
(1)解体工事業登録と建設業許可の違い
解体工事業登録は、500万円未満の解体工事を行う際に必要な許可です。一方、建設業許可は、500万円以上の工事に必須となり、さらに厳しい条件が求められます。この区分により、工事の規模に応じた適切な業務遂行が可能になります。
(2)許可の取得条件
解体工事業登録の取得には、適切な作業計画や管理を行う技術者が必要です。また、都道府県での登録手続きも求められます。解体工事業登録は、「建設リサイクル法」に基づく制度で、一定の基準を満たす業者のみが登録可能です。まず、過去の違法行為や暴力団関連歴などによる登録拒否事由に該当しないことが条件です。また、技術管理者の選任が必須で、安全管理やリサイクル指導を行う役割が求められます。
建設業許可の取得には、技術管理者として国家資格保有者の配置が義務付けられ、財務や実績基準の確認、社会保険の加入などが条件です。解体作業には、安全管理や廃棄物処理、資源リサイクルへの対応が不可欠であり、技術管理者がその中心的な役割を担います。また、特定の法律違反や、過去に許可を取り消されてからの期間が短い業者や役員、暴力団関連者などに対して、登録が拒否されることがあります。こうした背景を持つ者が業界に関わることを防ぎ、適正な業務の維持を目指しています。
500万円未満の解体工事に必要な手続き
「500万円未満の解体工事に必要な手続き」では、解体工事業の登録が必須です。この登録は、小規模な工事でも安全かつ適切に実施するために、各都道府県で求められています。「建設リサイクル法」に基づき、この法律は廃棄物の不法投棄防止や処理方法の改善を目的としています。法律施行以前は廃棄物を混合して処理する方法が主流でしたが、不法投棄やアスベストの混入問題を引き起こし、リサイクルを難しくしていました。現在は、分別解体が義務化され、解体工事業登録制度が設けられています。
登録を受けるためには、過去の許可取り消し歴、違法行為、暴力団との関与がないことが条件です。また、廃棄物処理と安全管理を担う技術管理者を配置する必要があり、「解体工事施工技士」などがこの資格に含まれます。学歴に応じて必要な実務経験が短縮されることもあります。適切な作業計画と法令に基づく登録によって、小規模工事でも信頼性が確保され、地域住民や環境への配慮が行えるようになります。
500万円以上の解体工事に必要な手続き
「500万円以上の解体工事に必要な手続き」では、建設業許可が必須です。この許可は建設業法に基づき、各都道府県から「解体工事業」として得る必要があります。許可を得るためには、5年以上の業界経験を持つ経営管理者が必要で、役員や部長クラスでの5~6年以上の経験が認められます。法人は健康保険と厚生年金への加入が義務付けられており、従業員5名以上の個人事業主にも同様の規定が適用されます。雇用保険や労災保険の加入も全労働者に対して必須です。
各営業所には専任技術者を配置し、解体工事を安全に実施するために「解体工事施工技士」や「1級土木施工管理技士」などの資格が求められます。特定の建設学科卒業者には実務経験年数の短縮も認められ、経験が豊富な場合は資格がなくても認定されることがあります。許可申請前5年以内の法律違反や不誠実な行為があると許可が得られません。
事業を遂行するためには、500万円以上の自己資本や預金が必要で、これは契約した工事を確実に完了できる財政基盤があることを証明します。役員や管理者が犯罪歴や過去の許可取り消し歴を持つ場合、許可が下りないことがあります。これにより、大規模な解体工事は安全かつ信頼性の高い業者によって行われるようになります。建設業許可の有効期限は5年で、5年ごとに更新が必要です。
解体業で資格が必要な作業5つ
解体作業には特定の資格や講習が必要とされる作業がいくつかあります。以下に代表的な5つを紹介します。
1.鉄骨建築や高所足場の組立
高さ5m以上の足場や鉄骨構造の解体には、3年以上の実務経験を持つ作業主任者が必要です。作業法や法令の知識を試験で確認し、資格を取得します。
2.アセチレン溶接作業
金属溶接作業には、ガス溶接作業主任者資格が必須です。主にアセチレン装置使用時の安全管理を行い、試験合格後に登録が必要です。
3.車両系建設機械の操作
3t以上の重機(トラクターショベルやブルドーザー)の操作には技能講習が必要で、作業指揮者の配置も義務づけられています。
4.アスベストの取扱い
アスベストの取扱いには、石綿作業主任者技能講習の修了が条件です。健康管理や防護具の使い方も含めた知識が求められます。
5.小型クレーンの操作
5t未満のクレーン運転には免許が不要ですが、操作には特別教育が必要です。
他にも解体業には多くの講習や資格が義務づけられ、安全に業務を遂行する体制が求められます。
許可を確認するためのチェックポイント
解体工事業登録や建設業許可があるか確認するには、インターネットが便利です。多くの解体業者はホームページ上で許可の有無を掲載しており、各都道府県の公式サイトや、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」からも確認できます。
まとめ
解体業を始めるには、規模に応じて「解体工事業登録」と「建設業許可」の取得が必要です。いずれも安全と法令遵守が目的であり、信頼できる業者としての基盤を築くためにはこれらの知識が欠かせません。
解体業は、許可や資格が必要な分、安全管理や法令順守が重要な責任を伴います。適切な許可と体制を整えることで、顧客からの信頼を高め、長期的なビジネスの成功につなげることができるでしょう。
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